子供椀にはデザインの中にいろいろな機能を組み込んでいます。
子供達はお椀を持つ時、お椀を使い慣れた大人の様に高台の下に上手く指を滑り込ませる事は出来ません。
必然的にヘリをつまみます。
その時に、指の掛かりが良い様にハソリという形にしています。
ハソリとは、飲みくち部分が反り開き、ユリの花のようなデザインです。
口当たり良く、唇にのる感じで使い易いです。
そしてハソリの飲み口は横こぼれしにくいです。
子供椀 小 黒赤 径 112mm 高さ 58mm ¥4860
食器洗浄機に入れる際、裏向けて高台を上にして入れますよね。
通常のお茶碗だと、洗い上がると、高台に水が溜まっていると思います。
この高台なしは、そうならないように食洗機で使いやすいデザインにしました。
高台の裏は緩やかな凹みがついていて水切りが良いです。
すぐに吹き飛びます。
汁椀や飯碗に使用する時も凹みに指がかかるので、慣れると不安はありません。
子供達は置く時にも安定よくゆっくりと置く様な事はしてくれません。
その為、ひっくり返してしまうのですが、このお椀はひっくり返してもダルマの様にすぐに起き上がります。
子供椀 小 赤 ¥4860
子供椀 小 溜 ¥4860
子供椀 大 は更に重心が低く口径も大きいです。
大人でも少し小さめですが使えます。
これもダルマさんです。
幼稚園の給食では、小をご飯用に、大を汁椀として使って頂いています。
子供椀 大 黒赤 径 121mm 高さ 58mm ¥4860
子供椀 大 赤 ¥4860
子供椀 大 溜 ¥4860
溜め塗りとは、顔料の入っていない漆本来の透け茶色です。
塗り上がって間もない状態では、黒に近いくらい黒いですが、1年くらいの時間をかけて透けて行きます。そして杢目がはっきり見える透け茶色で落ち着きます。
これは剥げて行くのではなく、漆自体が強度を増しながら透明に近づいて行くのです。
そしてケヤキの杢目が段々と見えてきます。
上の写真の左右とも同じ子供椀 大 溜塗りです。
左は乾き上がってすぐの状態。
右は保育園の給食用として3年使われた現物です。
左の黒っぽい茶から使っているうちに、1年程で右の様な透け色に変化して行きます。
これくらいの透け色で落ち着きます。
本物の漆だけを使って実用に耐える厚みに塗り上げると、最初から杢目の透けて見えるものを作ることは不可能です。
漆器を育てるという言葉がありますが、この様に景色の変わって行くさまを表した言葉ではないかと思います。